「関わること」で、何かが変わるキッカケになる!!
今回、作業療法学科昼間主2年生の前期講義「リハセミナー」では、車いすトラベラー三代達也さんを非常勤講師としてお招きしました。
三代さんは、若くして頸髄損傷を患い、現在は車いすユーザーです。
彼がまだ入院しているとき、彼の未来はこの先ずっと「在宅生活」という狭い世界に愕然としていたそう。それが、キッカケひとつで考え方が変わり、今では車いすで世界一周を成し遂げました。
三代さんは、「入院しているあの時、これから先の未来が家の中だけではなく、もっと広い世界が見えていたらよかったと思う。
だから、これから患者さんと関わる学生たちにそれを伝えたい。」
そんな思いを胸に、この講義の非常勤講師を引き受けていただきました。
実際の対象者との関わりを通じて【作業療法の実際を理解し、プランニングすることができる】を目標に、三代さんを琉リハでおもてなしをするプランを考える授業に取り組みました。
- はじめましての自己紹介
- 疾患学習
- 面接、観察
- 実技評価
- 三代さんおもてなしプラン作成
- 実行
作業療法の一連の流れをまずは実践してみよう!と、
はじめは、何をやったらいいのか?と受け身で消極的だった学生たちも回を重ねるごとに、自発的な質問も多くなり、より講義へ参加する姿勢に変化がみられてきたように感じます。
そして、今日はそのリハセミナーの最終日!
三代さんをおもてなし、してみました!
ここに至るまでに、学生たちは三代さんをおもてなしして一緒に楽しむプランを試行錯誤。
これは出来そう?出来なさそう・・・だから、出来ないことはやらない。
ではなく、どうやったら一緒にできるか?この人の思いを叶えることができるのか?を考えてもらいたい。
本当の目的は「工夫したらできるかも!」といった思考を養ってもらいたかったのです!
終了後には、学生からのコメントで
- 「関わる勇気を出させてくれて、ありがとうございました。」
- 「普段なら気づかないことを、この授業を通して気づくことができました」
- 「障害の有無ではなく、方法を考えれば出来ないことはない」
- 「座学だけでは想像できないことが、経験できた」
などと、とても貴重な時間となりました。
教科書の中だけでは学ぶことのできない、「人との関わり」を通して「生の声」を聞いて、「思いを叶える」ために考える。これが、学生達が作業療法士になるために成長するひとつのキッカケになってくれた、そんな講義でした。