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インフルエンザの予防法

最近の沖縄県内では、新型コロナウィルス感染者数が減少し、インフルエンザ感染者数が増加傾向にあるのはご存じでしょうか?
今回は、身近な、口腔ケアをしっかりとすることによって、感染症リスクが減ることを知っていただきたいと思います。

たとえば、ほとんどの人の口の中には、歯周病菌がすみついています。この菌は歯周病の原因となるのですが、インフルエンザウイルスが口腔の粘膜に侵入するのを助ける酵素(プロテアーゼやノイラミニダーゼなど)を出すことがわかっています。
つまり口腔内の衛生状態が悪い人は、インフルエンザにかかりやすくなっているのです。反対に、歯磨きを丁寧に行ったり、定期的に歯科医院に通って口腔ケアをきちんと受けたりして、歯周病菌を減らせば、インフルエンザの感染リスクを少なくすることができるのです。
皆さんは、どれくらいの頻度で、歯科医院に通っていますか?
私の知り合いの歯科医は、3カ月前後での受診をすすめられています。

私も定期的に歯科医院に通って口腔ケアを行っているのですが、かなりの頻度で歯科衛生士さんより歯磨きの指導を受けることがあります。

日常行っている、歯磨きというのは意外に難しく、自分ではきちんと磨いているつもりでも、必ず磨き残しがあると言われています。
歯磨きに関する知識や技術の習得が大切です。

では、歯磨きをするタイミングですが、諸説ありますが、歯磨きは寝る前と起きた直後には必ずしたほうが良いです。
それは、口腔内の菌が最も増えるタイミングは唾液の分泌が少なくなる就寝中です。
そのため、寝る前に食べかすを綺麗にしておき、寝ている間に増えた菌を洗い流すために、朝は食事前に歯磨きをするのが良いタイミングであると言われています。

次に、朝、昼、夕食後についてですが、食事をすると口腔内が酸性に傾くことが知られています。
それは口腔内細菌が食物中の糖を餌にして酸を産生するからです。
口腔内細菌は歯についた歯垢(プラーク)に多く存在し、歯垢が石灰化した歯石には新たな歯垢が付着しやすくなりますので、歯科医院で歯垢の除去が定期的に必要なのです。
また、缶コーヒーやジュースなどの砂糖の入った飲み物を頻繁に口にしたりすると、口の中の酸性度が高いままで、酸性の状態が長くなる(持続する)ので、歯のエナメル質が溶けてむし歯になる危険性が高まります。
従いまして、生活の中で飲料の取り方に注意が必要です。

お口の中は、ふだんは中性(pH7ぐらい)に保たれていますが、食後には数分で酸性に傾き、唾液のパワーで30分経つと中性にもどり、再石灰化(エナメル質の修復促進作用)を促します(図 ステファンカーブを参照)。

では、食事の間に間食が多い場合と、そうでない場合の状態は、以下の図のようになりますので、気を付けてください!(図 食事回数と㏗の変化のステファンカーブを参照)。

食事の際に良く噛むことがすすめられていますが、噛むことで唾液の分泌が促されて増えるからです。
唾液には緩衝作用(pHを中性に戻す作用)や抗菌作用がありますので食事時には噛むことを意識することが大切です。
また、その時の唾液の分泌量には個人差があるのも知られていますので、自分の特徴を理解して、口腔ケアをすることが必要です。
このように食後の口腔内が酸性から中性になるまで30分かかることから、食後30分後くらいを目安に歯磨きをすると良いといわれるようになりました。
また、一方で、日本人の場合には欧米人に比べて口腔内の酸性化が強くないので、食後の早い時間に歯みがきをして酸性の状態を改善したほうが良いと唱えている人もいます。
 私は、食後30分派ですが、やはり定期的に歯科受診をしています。
食習慣によって口腔内の状態は人それぞれ異なることも理解して、自己の口腔ケアを考えてみてください。
 さて、皆さんは、どのタイミングで歯磨きをされているのでしょうか?

歯磨きの最大の目的は歯垢の除去です。
歯垢は生きた細菌の塊で、歯周病の原因となるだけでなく、感染症など罹患しやすい状況を作り出し、全身に悪影響を及ぼす原因となります。
水に溶けにくく、歯の表面に粘着しでいるため、口をすすぐだけでは取り除くことができません。
歯垢の除去には、ブラッシングしかないのですが、ブラッシングだけでは歯垢は約60%しか除去できないので、歯間ブラシ(約85%)やフロス(約80%)を併用することと、フッ素洗口液でブクブクとうがいすることで歯ブラシなどの届きにくいところにまでフッ素がいきわたります。
その結果、歯の表面にフッ素を残すことでフッ素の効能の除菌と再石灰化(エナメル質の修復促進作用)が期待できるのです。

さて、ブラッシング(歯磨き)の仕方ですが、歯肉を傷つけないように柔らかい歯ブラシで、毛先が歯と歯の間(すき間)、歯と歯肉の間に届くように磨くのがコツです。
空気が届くことを意識して、自己の歯並びなどに合う磨き方を工夫しながら、一本一本丁寧に磨くことが重要です。

今の時代には、このような知識やスキルを身に着けて自己の健康管理に役立てましょう!
そして今、現在、流行しているインフルエンザの予防に繋げてください!

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