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2021.03.22 (月) コラム

理学療法士の日常♪

理学療法士の日常♪

皆様こんにちは。今回の琉球リハビリテーション学院コラムは理学療法士の日常をご紹介致します。

その前に理学療法とは…

病気や怪我、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対して運動機能の維持や改善を目的に運動療法、温熱療法、電気療法、水治療法、光線治療などの物理的手段を用いて行われる治療法です。

公益社団法人日本理学療法士協会HPより参考・引用

 

理学療法士にも法律的位置づけが存在します。その内容は…

「身体に障害がある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。」

理学療法士及び作業療法士法 昭和40629日法律第137号 第2条より引用

 

人が寝返る、人が起き上がる、人が座る、人が立つ、人が歩く、人が階段を上り下りするなどの日常生活を送るうえでの基本動作があると思います。患者さんはその当たり前のように動作できていた基本動作が突然、病気や障害によって奪われてしまい、幸福感すら失うこともあります。理学療法士は患者さんの当たり前のようにできていた基本動作を様々な治療手段を用いて再獲得させるスペシャリストです。

多大な社会貢献ができる理学療法士となるためには34年制の大学や専門学校にて基本的理学療法の知識や技術を習得し、理学療法士国家試験に合格する必要があります。

 

理学療法士国家試験に合格すると様々な医療機関で勤務することができます。病院や介護老人保健施設、整形外科クリニックなどの様々な医療機関で小児~高齢者の患者さんに携わることができます。

 

しかし、唯々患者さんに携わるだけでは患者さんの病気・症状に由来する機能障害(痛みや関節可動域の制限、筋力の低下など)は治癒しません。そこで理学療法士にとって重要なのが患者さんの為の生涯学習です。前述したように理学療法士は理学療法士となるための基本的理学療法の知識や技術を34年の養成校過程を経て学んでいきますが、その34年の学習だけでは目の前の患者さんを良くすることはできません。理学療法士となった後も講習会への参加や臨床研究活動などの自己研鑽への取り組みが重要です。

 

また、講習会への参加や臨床研究活動などの自己研鑽に取り組んだとしてもそれだけでは完全に患者さんに高質な理学療法を展開している。とは言い切れません。我々にも個性があるように患者さんにも一人一人個性があります。その一人一人の個性を把握した理学療法の介入も必須です。一番大切なことは「患者さんを思いやる心。」だと思います。理学療法士の皆様が患者第一に思考を働かすことで大げさかもしれませんが、世界は健康寿命が延長し、明るい社会になるのではないかと思います。

 

ここでは例として回復期リハビリテーション病院での理学療法士の日常を紹介したいと思います。

【一日のスケジュール】

8時30分:出勤・朝礼

9時~12時:患者さんへ個別診療(理学療法介入)・回診

12時~13時:お昼休憩・不定期開催の院内勉強会

13時~1730分:患者さんへ個別診療(理学療法介入)・カンファレンス・カルテ入力

17時30分:退勤

17時30分:不定期開催の院内勉強会

 

回復期リハビリテーション病院での理学療法士の日常は上記スケジュールにて行われます。

※病院や施設によって勤務形態及び業務内容は異なります。

 

回復期リハビリテーション病院での患者個別診療介入時間は一人当たり1時間の介入が可能となります。一日で考えると午前中の患者個別診療介入人数は3名、午後は4名と合計78名程度の患者さんへ理学療法介入をします。

また、患者さんへの個別診療介入以外にも医師や看護師、作業療法士、言語聴覚士を含めた回診やカンファレンスも行われます。

回診は主に複数人の医師が患者さんの部屋へと訪室し、患者さんを含めた環境下の中で患者さんの治療方針やゴール設定を討論していきます。回診には患者担当の看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの多職種が参加することもあります。

カンファレンスは会議や協議として捉えられ、上記の多職種が参加し、それぞれの職種から診た患者評価や治療方針、ゴール設定を情報提供していく場となります。

このように理学療法士は同職種の連携のみならず、多職種との連携が必須であり、多職種連携を構築するうえで報告・連絡・相談は欠かせません。

また、不定期開催にて同職種(理学療法士同士)のみの勉強会や多職種を含めた院内勉強会も開催されます。これは前述した患者さんの為の自己研鑽活動に値する取り組みです。勉強会の内容としては例として「脳卒中患者に対する理学療法」、「骨折術後患者に対する理学療法」、「回復期リハビリテーション入院患者における多職種連携の必要性」などの勉強会が開催・展開されます。

こうして理学療法士の日常は患者さんのために日々の業務自己研鑽に励んでいます。

 

最後となりますが、本コラムを閲覧して頂けた方が少しでも理学療法士に興味をもって頂けたら幸いです。

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