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2021.03.19 (金) コラム

「やる気スイッチ」OFFもいい❕❕❕

「やる気スイッチ」OFFもいい❕❕❕

早いもので、3月末、学生のみなさん、ピチピチの社会人の皆さんは年度末となりますね。

この1年を振り返ってみて、いかがでしたか?

 

いろいろ思うところがあるはずです。

このコラムも開始し、1年が過ぎようとしております。記念すべき年度末の担当 作業療法学科です。

この時期、学生さんからこんな事をよく耳にします。

「はじめはやる気があったけど、日が経つにつれて気持ちが右肩下がりで…なんかやる気が出る良い方法ありますかね?」

やる気は英語でモチベーション(motivation)とも言いますね。リーマンショック以降、学校や職場でよく聞く言葉です。

しかし、よく考えたら「やる気」によって結果を出そうとするのはある意味、危険なんです。

 

その理由をご説明します。

◆やる気はコロコロ変わる???

やる気は文字通り「気分」を指しています。

気分なので体調が悪かったり天気の良し悪しで、いとも簡単に変わることは皆さんもおわかりですね()

「今日は天気が良いからドライブだ!勉強はまた明日!」と、やるべきことを先延ばしにしたことはありませんか(私は日常茶飯事、笑)

ここでやる気をベースに日々過ごしている人の事例を紹介します。

 

≪学生Aさん、寮で1人暮らし≫

週末の定期テストにむけて、朝から勉強するぞ!一生懸命やらなくちゃ!

⇒ふと外を見る。空は快晴!!タイミング良く(悪く?)友人からドライブの誘い

⇒一瞬、心の声を聴く(勉強しないとな、でもしばらく外に出ていないし、、、午前中だけならいいかな、勉強は一夜漬けでやっつけよう!

⇒ドライブに行く

楽しいドライブから帰宅

⇒現実に戻りヤバいと気づく

⇒よし、ここから頑張るぞ

⇒教科書を広げるが、焦ってしまいやる気が出ない

⇒勉強に身が入らずそのまま入眠

⇒テストで赤点(想定内)

はぁ~私はやっぱり勉強ができないんだわ

⇒テスト後の再試験も何かやる気出ないわぁ

⇒またしても赤点

⇒この学校(仕事)に向いていないのかな?

⇒このループが続く。。。。

 

はい、これがやる気をベースにした人の頑張り方です。

私たちは、やらなくてはいけない事をするときに、「やる気」というアクセルを踏み込んでポジティブな状態にまで気分を上げていきます。そこには、莫大なエネルギーがかかります。

 

やる気満々にみえる人でも気分の波は必ずあります。このようになるのはなぜなのか解明してみましょう♪

◆やる気に必要なエネルギー(熱量)と、それに伴うリスクについて

例えば、やる気のあるAさんが元気に登校してきました。

後から不機嫌なBさんが教室に入ってきました。Aさんは動揺してしまい、一瞬にしてやる気を失いました。これ、あるあると思いませんか?

 

ネガティブな環境による悪影響を打ち消すには、その3倍のポジティブな環境が必要といわれています。

つまり、不機嫌な1人に対して3倍のポジティブ人材が必要なのですよ!

やる気を出す、またはやる気を維持するのは常にハイコスト(高熱量)、ハイリスクなわけです。

 

皆さんの周りに「勉強、仕事が生きがい」という人はおそらく少数だと思います。

そもそも勉強や仕事は「やる気の出ないもの」で構成されているのが殆どです。

このことを理解せずに勉強や仕事に「やる気を保つ」ことを求めていると、逆に疲れ果ててドロップアウトする人もいるでしょう。

 

デキる人「型」や「習慣」で勉強や仕事をする

それでは、やる気がそれほどありそうに見えないが、パフォーマンスが高い人はどんな取り組み方をしているのでしょうか?

まず、「やる気があるか、ないか」を勉強や仕事に持ち込んでいない点が挙げられます。

やる気は常に不安定。。。はじめにそうお伝えしましたね。

 

気分は絶えず変化しているので、やる気もそれにつられてしまい上がったり下がったりするのでパフォーマンスが安定しません。

 

まずは、やる気に頼ることからの脱却が大切なのです。

いわゆるルーチンワークです。

例えば、学生のアナタが「デキる人」だとしましょう。

毎日の日課を習慣化している場合、帰宅

→翌日提出する課題をやる

→夕飯→食事→入浴→ゲーム1時間→課題のチェック、

といった具合で重要度と緊急度の高い仕事から処理し、

次は…というように仕事や勉強のやり方が決まっているのです。

 

特に、社会的役割が多い立場の人ほど「型」や「習慣化」をうま~く取り入れているカンジがしますね。

例えば、学生、主婦、子育て、など一人で何役もこなしている人は、要領よく立ち回っていることが多いです。

型や習慣化を持っている人は、予想外の出来事が起こった時に立て直すことができますが、やる気に頼っていると「なんかモチベーションがね。。。」ということで気分の波にのまれたまま時間が過ぎてしまいます。

 

◆やる気に頼らない方法を考えてみませんか?

やる気というのは、常に変化するものであり勉強や仕事をしなければならない方は、やる気とパフォーマンスは切り離して考えるのオススメです♡

では、勉強や仕事で結果を出すにはどうしたら良いのでしょうか?

それは、やるべき課題を「習慣化」することです。

皆さんの生活で習慣化されているのは、食事、整容、スマホチェックなどですね?

それらの作業はやる気を出すまでもなく、半分自動化されているはずです。

そこに「勉強」という課題も組み込んでしまえば良いのです。その時、一生懸命頑張らなきゃ、とかいちいち考える必要ななくて、気がつけばもうやっている状態にすることがポイントです。

習慣化は、毎日自動的に行う行為であるため、非常に安定しています。

今までの習慣に変化を起こすのは、初めこそエネルギーが必要ですが身に着けてしまえば少ない労力で効率よく時間が使えて、さらに良い結果も期待できます。

勉強や仕事というのは基本的に良い習慣です。

それを習慣化することができれば、私たちはめまぐるしく変化する社会に対して、スマートに適用していくことができるようになります。

◆さいごに、勉強や仕事を習慣化するには?

日々の勉強や仕事に「やる気」を持ち込まないことです。

やる気をベースにしないことで「今はやる気がでないからできない」という言い訳を作らないようにするのです。

私たちの気分は、浮き草のように絶えず変化するものです。そこに頼るのではなく、やる気がある無しに関わらず日々淡々とやる事をするだけです。

そこが難しいと思う人もいると思いますが、努力するポイントはその一点です。

まずはひたすら3週間だけ、がんばってみませんか?

かく言う私も、そんなにデキるタイプではないのですが勉強は習慣によるところの影響が大きいと感じています。

頭の良し悪しで自分の能力を決めるのではなく、少し見方を変えることで違う世界が見えてくるのではないでしょうか。

 

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