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2021.07.08 (木) コラム

オリンピックまであと少し!柔道とスポーツ時のケガについて

オリンピックまであと少し!柔道とスポーツ時のケガについて

オリンピックまであと1ヶ月をきりました。

 

今回は柔道整復師=柔道!という事で、

 

オリンピック競技の一つでもある柔道についてと、

 

柔道にはつきもののケガの応急処置について話そうと思います。

 

柔道とは日本古来の武道の一つ。

 

発祥の地である日本をはじめ、世界各国で男女問わず人気があり、オリンピックの正式種目としても採用されています。

 

しかし柔道は単なる格闘技ではなく『礼に始まり礼に終わる』という精神の鍛錬に重きを置いたスポーツです。

 

柔道において大切なことは、単に柔道の技術を修得するだけでなく、日常生活においても心身を有効に使用すること。

 

そして、柔道を行なうことにより、相手を尊重し、互いに協力し、助け合って、自分も相手も、ともに向上していくことが、大切だともされています。

 

このような考えを、柔道の創始者であり、柔道の父と呼ばれている嘉納治五郎氏は、『精力善用』『自他共栄』という言葉で表現しています。

 

『精力善用』

心身の力をもっとも有効に働かせること


『自他共栄』

自他ともに社会全体が栄えていくこと

 

上記のように柔道では精神を正す礼儀作法が大事にされており、技にもその精神があらわれています。

 

柔道は、技の掛け合いによって一本技あ有効を取ることで勝敗を決めます。

 

その技は、投げ技固め技の2種類に分類することができ、技はなんと100種類も存在すると言われています。

 

柔道着のルーツについて詳しくはコチラから!

https://www.ryukyu.ac.jp/cms/blogs/%e6%9f%94%e9%81%93%e7%9d%80%e3%81%ae%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%84%ef%bc%81/

 

 

そして柔道には男女別に階級というものが存在します。

 

【男子柔道】   【女子柔道】

60kg級      48kg

66kg級      52kg

73kg級      57kg

81kg級      63kg

90kg級      70kg

100kg級     78kg

100kg超級    78kg超級

男女共に7階級に分けられています。

 

『なぜ階級がわけられているのでしょうか』

 

それは『試合の公平さを保ち、安全に行うため』といわれています。

 

1964年の東京オリンピックの階級を見てみると・・・

 

68kg級

80kg級

80kg超級

無差別級

男子はこの4階級のみでした。

 

柔道は体重が重い方が有利です。

 

階級によっては12kgの体重差はとても影響が大きく、ケガにつながる可能性もあるからです。

 

では、『なぜそんな中途半端な数字なのでしょうか』

 

それは『軽い階級ほど体重差の影響が大きい』からといわれています。

 

 

【男子柔道】

60kg

66kg級(+6kg

73kg級(+7kg

81kg級(+8kg

90kg級(+9kg

100kg級(+10kg

100kg超級

 

【女子柔道】

48kg

52kg級(+4kg

57kg級(+5kg

63kg級(+6kg

70kg級(+7kg

78kg級(+8kg

78kg超級

 

このように男子では軽量級から6、7、8、9、10

 

女子では4、5、6、7、8

 

1ずつ増えていることがわかります。

 

それは軽い階級ほど体重差の影響が大きいため、

 

より体重差の影響を少なくすることを目的としているためです。

 

中途半端な数字となっていますが理にかなった上での数字なのですね。

 

 

このように安全の為にある階級ですが、もちろんケガが発生してしまう事はあります。

 

次にケガ(外傷)が発生した場合の応急処置についてお話します。

 

これは柔道のみならずスポーツの時や日常生活でのケガなどにも使えますので是非覚えていてください。

 

病院や整骨院にいくまでの間、損傷部位の障害を最小限にとどめるために行うものを『RICE処置』といいます。この応急処置はスポーツや社会生活の早期復帰には欠かせない処置となります。

 

Rest(安静)

Icing(冷却)

Compression(圧迫)

Elevation(挙上)

頭文字をとって『RICE(ライス)処置』とよばれています。

 

1.Rest(安静)

すぐにスポーツや運動をやめ患部を動かさないようにします。

 

柔道整復師だと・・・副子やテーピングを使って損傷部位を固定します。

 

2.Icing(冷却)

ビニール袋やアイスバッグに氷を入れて、患部を冷却します。

 

1520分冷やして、外してと繰り返します。

 

3.Compression(圧迫)

患部の内出血や腫脹を防ぐことを目的に包帯などを使って患部を圧迫します。

 

圧迫しすぎないように感覚や皮膚・爪の色が変化していないか注意しましょう。

 

柔道整復師だと・・・スポンジやテーピングパッドを当てて効果的に圧迫します。

 

4.Elevation(挙上)

腫れの防止、軽減のために損傷部位を心臓より高く挙げるようにします。

 

足部であればカバンなどを使用して挙上します。

 

 

応急処置でよく使われるRICE処置ですが、最近では・・・

 

【POLICE(ポリス)処置】

Protection(保護)

Optimal Loading(最適な負荷)

Ice(冷却)

Compression(圧迫)

Elevation(挙上)

 

【PEACE&LOVE(ピース&ラブ)】

Protection(保護)

Elevation(挙上)

Avoid Anti-inflammatories(抗炎症薬を避ける)

Compression(圧迫)

Education(教育)

&

Load(負荷)

Optimism(楽観思考)

Vascularisation(血流を増やす)

Exercise(運動)

 

など様々な方法があります。

 

研究などを元に最新の対処法がでてきているので情報をチェックする事も必要ですね。

 

今回は柔道整復師にまつわる、『柔道』について、『応急処置』について話してみました。

 

テレビで柔道を見るとき、自分自身や家族がケガしたときの目線が少し変わったでしょうか。

 

何事にも流行りがあるように、医療業界にも流行りとは違いますが、最新情報がどんどん出てきます!

 

学校で勉強するより、卒業後に学ぶことの方が多いかも・・・

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