2022.02.21 (月) コラム
【那覇校】理学療法士というお仕事〜女性としてのライフワークバランス〜
こんにちは。
今回は、子育てをしながら理学療法士として働く女性について、私の経験も踏まえながらお話をしたいと思います。
近年、養成校の増加に伴い、理学療法士の数も年々増えており、なかでも女性の資格取得率が高まってきています。
琉球リハビリテーション学院においても、在学生の男女比は7対3となっており、理学療法女子が占める割合も高くなっています。
国家試験開始直後には男性理学療法士が全体の90%を占めていましたが、2018年時点で理学療法士の男女比は6:4となり、女性の活躍が増えている医療専門職です。
≫女性理学療法士の誕生、そしていま
病院内だけでなくさまざまな職域での活躍が期待されている女性理学療法士ですが、初めて女性理学療法士が誕生したのは1970年。当初は113人で全体の1割程度だったそうです。
しかし、1990年代以降に理学療法士の養成校の開設が急増したことに伴い、性別を問わず資格取得を目指しやすい環境が整ってきたことや、社会の変化に合わせて女性理学療法士のニーズも高まった結果、平成28年度には資格取得者が3万8千人を超えています(累積人数)。
≫ライフステージによって変わる女性理学療法士の働き方
理学療法士に限らず、働く女性にとって大きなライフイベントは結婚と出産、そしてその二つは大きな分岐点となるタイミングではないでしょうか?
理学療法士の仕事は、体力の面でも妊娠時の負担になりやすく、妊娠を機に働き方を見直す女性も多いかもしれません。
私自身、妊娠中は身体に負荷がかかる動きは周りのスタッフに助けてもらっていた記憶があります。申し訳ないなという気持ちと、患者さんにも迷惑を掛けているのかもしれないという不安は常にありました。しかし、気を使えば使うほど、相手にも同じような心の負担をかけてしまっている事を、ある同僚のセラピストから聞き、素直にお願いをする勇気を持てた気がします。
私は1人目の出産時に退職をし、一年後に復職を考えていました。フルタイムで働ける職場を探し、タイミング良く託児所のある病院へ勤めることができましたが、やはり出産後は退職に至らずとも、家庭や子育てと両立するために働き方を考えていく必要があると思います。
理学療法士の求人は非常勤やパートでもあります。無理なく、家庭との両立をしたいという女性理学療法士は、非常勤やパートの勤務形態を選んでいる方もいます。どのような働き方を選択しても、専門性の高い理学療法士という職種はブランクがあっても、それまでの経験をいかして再就職が可能で、充実した、やりがいのある仕事だと思います。
超高齢社会のなかで、ますます理学療法士の需要は増えていますが、将来的なキャリアプランを考えるうえで、「ブランク後にどのような働き方をするのか」まで、若いうちにしっかりと考えておくと良いと思います。
≫自分の環境を考えながら働くという選択
10年前に九州から沖縄に戻ってきた私は、久々の就職活動に少しワクワクしていました。自分の働きたい分野での求人を見つけ、面接を受けましたが、2人目の子供が幼稚園児で小さい事を理由に断られてしまいました。周りのサポートもある事を話しましたが「子供が急に病気になったら休むんですよね?」と言われ肩を落として帰った記憶が今も鮮明に残っています。
その後、福祉の分野への就職が決まり沢山の経験を積みながら、理学療法士として、また1人の人間として大きく成長できたことが私の「宝」です。
子育てをしながら働く上で、職場の理解があることに感謝をしています。
これからますます、女性理学療法士の需要が増え、有資格者数も増加していくことが予想されます。ライフステージによって、働き方を見直す必要もありますが、家庭とのバランスを考えながら、より良い働き方を選択する事も大切ではないかと思います。
日々の生活を送りながら、自身が好きなことや興味があることにチャレンジをしていく、子育てと仕事を両立させながら、これからの人生も楽しんでいきたいと思います!