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2021.02.05 (金) コラム

作業療法×スポーツ

こんにちは!

今日は「作業療法×スポーツ」について紹介します!

 

皆さんは、“スポーツ”と聞くと、きっと“理学療法士”や“柔道整復師”を思い浮かべるのではないでしょうか?

作業療法士でも、持っている知識はほぼ同じ!

 

なので、今日は「私(作業療法士)の頭の中」を少し紹介したいと思いま~す♪

私は、小学生のころから現在もずーーーーーっとバレーボールを続けています。

そして、今は子供もバレーボール部に所属し、毎日の練習で汗を流しています。

やっぱり同じ種目のスポーツをしていることもあって、よくバレーの話をします。
そこで、同じ部活に所属している子達の話にもなります。私自身経験者でもあるので、時間の作れるときは、部活動のサポートに入り子供たちの指導に当たっています。

そこで感じることは「体の使い方」です。

もうすでにここでリハビリの職種としての血が騒ぐんです!!

「Aさんは、体幹の安定性が向上すると、動きが良くなるな!」

「Bさんは、膝のコントロール力が上がると、もっとレシーブが上手くなるのにな~」

「Cさんは、自分とボールの距離感を掴めると、スパイクに力が作れるな~」

「Dさんは、足の構えを整えると、強いスパイクでもすぐ取れるようになりそう!」

「Eさんは、体の柔軟性向上だな!」

などなど・・・!

 

こういった、技術的なものはそれこそ、リハビリ職に必要な運動学や解剖学の知識になります。

難しい話ですが、その知識をいかに“☆子供たちが理解し易い動き☆”に変換し伝えるかです。これが本当に難しい!!

そう…難しいんです。。。

 

1つサーブを打つformでご紹介します。実際に子供たちのform指導の際に行っていることです! 

「A」のform :良いform

①腕の準備ができており、顔は正面を向き、これからサーブを打つ方向をしっかり見ている。

②踏み込んだ足(左足)が、ボールと同じ垂直線上にある。踏み込んだ足を軸にし、体はまっすぐでしっかり胸を開いている。

③ボールにコンタクトする時に頭(顔)の前でボールを見ている。踏み込んだ足(左足)に体重をかけ(=軸足)、体は正面に向けられている。

簡単な説明ですが、これは良いformです。

B」のform :足が踏み込みすぎている場合

①手が準備できておらず、次の動作に移ったときに慌ててしまう。

②踏み込んだ足(左足)が、ボールよりも前にある。踏み込んだ足では体重を十分にかけづらく、軸足にすることができていない。ボールを見るために顔(頭)は上を向いており、その為体が反っている。そして、体が反っていることで体重は後ろにかかった状態である。体が反る方向になっているので、胸を開くことができない。

③ボールにコンタクトする時には、反った体を前に戻すように動くことになる。体は正面に向いているが、ボールを見るために体の反りはそのままで、首もさらに反ってしまいボールとの距離感が取りづらくなる。踏み込んだ足(左足)に体重をかけているが、腕に力が入りにくい姿勢になっている。

 

このformの場合、☆子供たちが理解し易い動き☆にするのはほんの少しの声掛けです。

・腕を頭の後ろに挙げておく

・ボールトスを今よりも前に、少し高めに上げる

この2つの声掛けで、子供たちの動きは変わります。

難しい専門用語なんて意味がありません!いかに子供たちが理解できる「動きのアドバイス」ができるかがKeyポイントです。

 

簡単な説明でしたが、みなさんは絵をみてどちらの方が動きやすそうと感じましたか?


子供たちにも、まずはそれを聞いています。はじめは“感覚”です!

「カッコいい!」「自分もこうなりたい!」「きれい!」

と思ってもらうことからがスタートです。

また、form指導の時は、私はカメラ(時にはビデオ)を使っています。

子供たちは、まだ自分の体の位置関係がわかりづらい時期です。やりたくても上手くできないのです。

「見えない自分の動き」に対する言葉だけのアドバイスよりも、「見える自分の動き」を確認しながらアドバイスを行うと、動きの変化は一目瞭然です。

その場で良くなった姿勢=カッコいい自分を見せてあげることで、またさらにモチベーションは上がります!!

 

子どもたちはとても素直です。“カッコいい自分”を目の当たりにすると「もっと頑張りたい!」という気持ちに繋がっていきます。

その気持ちを一人ひとり育てていくことで、次はチームが作られていきます。

一人一人の努力がチームの力になっていきます。児童期からこういった成功体験や沢山の友人との関わりは、子供たちにとって小さな社会経験になります。みんなと協力することやお互いの意見を出し合うこと、そして認め合うことは、大人へのステップの基盤になります。

子どもたちは、一人ひとり体の使い方に特徴があります。スポーツを始めたころの基礎formが、中学校から高校へとスポーツ経験を重ねていった際のスキル向上に影響してきます。何かを“継続するスキル”は“継続する心”に繋がります。

 

私は、バレーボールという技術の指導を通し、子供たちの体と心の発達の手助けができたらと考えています。

体の使い方に自信を持てると、次は心に波及していきます。気持ちの安定や次へと挑戦する気持ちや他者を見るゆとりなどが出てきます。

技術指導はその時の子供たちの笑顔だけでなく、部活動に所属する自分の居場所作りになり、やがては自分の役割をも見出すものになります。

そして、必要なことは、子供たちと対話することです。一人ひとり考えを持ち、伝えたいけど伝えられない、また“言葉に出来ない”というものがあります。

それを何度も何度も聞いていく。何を考え、どうしたいと思っているのか。意外と子供たちは自分の考えをしっかり持っています。

その声を聴くことが子供たちの様々な面の成長の手助けになると思っています。

私は、作業療法士として、そしてバレーボールを愛している一人として、自分の「好き」で子供たちの成長の手助けをしています。

単なる技術指導ではありません!それだけははっきりと伝えておきます。

その先の子供たちの可能性を引き出すということを主眼において技術指導を行っているのです!

 

バレーのことになると、もっと話せます!これだけでは足りないですね~!!
ですが、そろそろ終わりの時間ですね!

皆さんは、“スポーツ”と聞くと、思い浮かべる職種は何ですか?

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