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2020.04.06 (月) コラム

【コラム】 柔道整復師とは?

柔道整復師とは?

近年スポーツトレーナーの活躍の場として脚光を浴びている柔道整復師。

名前は聞いた事はあるけど、どのような仕事内容かわからないという声を多く聞きます。

今回は柔道整復師の仕事内容や活躍の場などについて話してみようと思います。

 

●柔道整復師とは?

接骨院や整骨院、スポーツ現場、医療福祉施設などでケガの処置や健康増進に関わる国家資格です。

日常生活で起こりうる骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れなど)の外傷に対して

手術ではない「非観血的治療」を用いて治療することができます。

 

●なぜ「柔道」がつくの?

柔道整復師の歴史は戦国時代から始まっているといわれています。

戦国時代の武士は

・敵を倒す「殺法」という技術

・応急処置や蘇生法として「活法」という技術

この技術が戦をする上で必要不可欠でした。

 

2 つの技術が後に

「殺法」→「柔道」

「活法」→「柔道整復学(柔道整復師)」

となったと言われています。

 

 

●柔道整復師の仕事内容は?

「整復法」「固定法」「後療法」の 3 段階に分けられ、

患者の指導管理を行いながら早期社会復帰させることを目的としています。

 

1. 整復法

骨が折れた箇所を元に戻す。
脱臼などで外れた関節を元に戻す手技のことをいいます。

柔道整復師は麻酔をかける事はできません。

筋肉の張りがあると元に戻しにくいだけではなく、患者の痛みが増えることにもつながります。

筋肉の流れを理解し、緊張を緩める事を 最大限に考えて行います。

 

2. 固定法

骨折した箇所、脱臼した箇所などに様々な固定材料を用いて固定していく治療法のことをいいます。

固定をするとケガの治癒にはつながりますが不自由さが出てきます。

患者とその家族に固定に対する説明をしっかり行う事が必要になります。

 

3. 後療法

大きく分けて「手技療法」「運動療法」「物理療法」の 3 つを用いて

損傷した組織の回復を目指す治療法のことをいいます。

柔道整復師はこの 3 つの治療法を患者それぞれに合わせて選択し治療していきます。

 

 

 

●柔道整復師の就職先、活躍の場とは?

接骨院の先生やスポーツトレーナー、または病院のスタッフなど様々な分野で活躍しています。

 

・接骨院

日常生活やスポーツ活動中などによって発生したケガに対して治療を行うところです。

「非観血的治療」を用いて手術は行わず、

人間が本来持っている自然治癒力を最大限に引き出させる治療を行っています。

 

・スポーツトレーナー

柔道整復師はケガに対する応急処置が認められている数少ない資格の 1 つです。

その技術 を生かし活躍している人が数多くいます。

 

・医療施設、リハビリ施設、整形外科

病院などの医療施設には医師や看護師、理学療法士など様々な職種の人がいるので

チーム医療の大切さを学べます。

 

・介護福祉施設

介護、福祉施設には「機能訓練指導員」を必ず 1 人以上配置することが決まっています。

柔道整復師は機能訓練指導員となれるため近年活躍の場が広がっています。

 

・パーソナルトレーナー、スポーツジム

スポーツジムなどでのトレーニング指導を行うこともできます。

能力向上だけでなくケガ の予防に対しての指導も可能です。

 

・独立開業

医師などと同じく「独立開業」ができます。

個人で接骨院を開業することができるので社会人経験者が転職を考え専門学校へ入学し、

経験を得たのちに開業というのも珍しくありません。

 

・教育機関

臨床経験を 5 年終えたのちに「柔道整復師専科教員認定講習会」を修了した者は

柔道整復師を養成する専門学校や大学などで教員として働くことができます。

 

 

 

 

●整体師と同じと思っていませんか?

「柔道整復師」と「整体師」は資格の種類や認められている施術方法が違います。

将来なりたいと考えている人も施術を受けたいと考えている人も違いを知っておくとよいです。

 

 

まず、柔道整復師と整体師の違う点は資格の種類です。

柔道整復師は最短でも 3 年間養成施設に通う必要があり、

医学の専門知識や柔道整復学を学ぶことが必須となっている国家資格なのに対して、

整体師は民間資格がいくつか存在するのみで

実は整体師になるには無資格でも未経験でも構わないのが現実です。

次に保険取扱についてですが、医師と同じように柔道整復師の治療行為に対しては

保険取扱が適応されますが、

整体師は治療をするのではなくあくまでも身体の疲れや不調を緩和することが目的となりますので

保険適応にはなりません。

 

 

●柔道整復師の将来性

・地域に寄り添う身体の専門家

独立開業し、接骨院の先生となれる柔道整復師。

地域に担う身体の専門家として活躍することができます。

そして高齢化社会となっているこの時代にケガの応急処置だけではなく、

転倒予防を含めた、ケガの予防をすることが「健康寿命」に繋がると期待されています。

 

・機能訓練指導員として新たな道へ

機能訓練指導員は誰でもなれるものではありません。

認められている医療系国家資格を持っている者のみがデイサービスや老人ホームなどの介護、福祉施設で

利用者一人ひとりの心身の状態に合わせて機能訓練を行うことができます。

その中で骨折や脱臼、捻挫などの損 傷の治療を専門とし、ストレッチや筋力トレーニングなどの

運動による 機能訓練を得意と していることが柔道整復師の強みです。

 

・スポーツトレーナーとして日本から世界へ

スポーツトレーナーという仕事に資格は必須ではありませんが

選手のコンディショニング管理に加えケガの応急処置ができる柔道整復師は

他の資格と比べ有利な資格といえます。

柔道整復師は日本独自の資格ではありますが「Judo therapy」として認知されており、

これから世界で活躍するのも夢ではありません。

 

 

琉球リハのメディカルスポーツ柔道整復学科では、

様々な現場で活躍してきた教員があなたを待っています。

是非お話を聞きにきてください!!

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