2022.02.18 (金) コラム
第57回作業療法士国家試験迫る!
いよいよ、第57回作業療法士国家試験が2月20日(日)に行なわれます。
それに合わせ、作業療法学科では合格祈願決起会を開催いたしました。教員からささやかながら合格祈願クッキーをプレゼント。
引き締まった表情もこの時ばかりは笑みがこぼれていました。
作業療法学科の国家試験対策は1年次からスタートします。
基礎三科目と言われる解剖学、生理学、運動学の国家試験過去問を徹底的に分析することから始まります。
何が出題され、何を問われるのか、そして各科目の中でもどのような分野の問題が多く出題されるのかなどをクラスメイトでカテゴリー分けしていきます。
本格的に国試対策に取り組むのは初めての経験になる学生が多いため、調べ学習に四苦八苦しながらも、問題とテキストに向き合い、解説作りに取り組んでいきます。現時点での自身の知識を確かめながら、今後の学習へ活かせるよう行なっています。
2年生からは、三科目以外の科目へも徐々に取り組んでいきます。「実地問題」と言われる事例の問題を解いていきます。
この事例に対してはどのような検査が必要か、どのような作業を選択するのが良いのか、どのように関わっていくことが望ましいのかなど、より作業療法の専門的な知識が問われていきます。
各専門科目の講義で学びながら、同時にこれらの問題へもトライしていきます。
3年生になるといよいよ本格的に対策が行われます。国家試験と同様200問を午前午後100問ずつに分け、解いていきます。
また、対策に向けた講義やグループワークを通して力をつけていってもらいます。自身の力が点数として表れるので、結果の分析も徹底的に行っていきます。
どの科目で点数が取れているのか、どの科目で伸び悩んでいるのか、何を勉強したら良いのかなど、自分の結果と向き合い、1点でも多く獲得するために日々努力しています。
朝は早くから、夜は夜間主講義が終わる22時過ぎまで、毎日勉強漬けになっている学生を見ると、本当に頭が下がります。
私自身も20数年前、作業療法士国家試験を受験しました。私の時代は今のように問題集等も充実していなかったため、先輩方が使った過去問を譲っていただくことから始まりました。
先輩が卒業前後に「対策の時期になったら使うはずだからあげるよ」と声を掛けて下さり、いつどのように使うのかわからないまま、とりあえずいただけるものはもらっておこうとの感覚で動いていました(笑)。
あまり記憶が残っていないのですが、毎日毎日夜遅くまで自宅の勉強部屋にこもり、過去問に向き合っていたことは覚えています。
クラスメイトにはわからないところを聞き、解説が載っている参考書を見せてもらうなど、してあげたことよりしてもった事の方が多いように思います(笑)。同期の人たちへは本当に感謝です。
国家試験前日のホームルームで、恩師が私たちに伝えた言葉は今でも覚えています。
「国家試験は、これまでやってきたことが出るだけのこと。落ち着いて問題を読めば必ず解けるものだから、まずは慌てないこと。
あと、今から新しいものを覚えるのでなく、覚えたものを忘れないように今日を過ごしなさい」と言われました。
その言葉を聞いて、これまでやったことに自信が持てて、気持ちが楽になったような気がします。
なので、今は私が毎年国家試験を受ける学生に伝えています。20数年前、学生だった私と同じ気持ちで時間を過ごしているみんなへ、励みなるよう気持ちを込めて話しています。
他に、私の国家試験の思い出で残っているのは、試験を終えた後のことです。
午後の受験終了後、その足で学校へ戻り、クラスメイトと解答作りをしました。あの頃は解答速報などもなかったため、自分たちで答えを探し、解答を作っていました。
今の学生たちにはピンとこないかもしれません(笑)。
でも、その時にはもうこれまで張り詰めていた緊張感は無くなっていて、試験勉強からの解放されたことややり遂げた達成感から、これまで味わったことのない充実感でいっぱいでした。
おそらく、今回受験する三年生の皆も今日、明日、明後日は、20数年前私たちが味わってきた緊張感、不安、達成感、充実感を体感するのだろうと思います。
「これまでの人生でこんなに勉強したことはない!」と言えるくらい、皆さんは努力してきたと思います。あとは受験日の会場へ入る時、万全の体調でいられるよう、今日からの時間を大切にして下さい。
この3年間で成長した皆さんの姿は、私たち教員を始めご家族や友人、多くの方々が見てきています。
これまで努力してきた自分を褒め、自信を持ち、堂々と国家試験に臨んで下さい。みんなの春はもうすぐそこです!私たち教員は、日曜日の夕方、皆さんは笑顔で試験会場から出てくることを楽しみにしていますね!頑張れ!琉リハ受験生!