2021.11.29 (月) コラム
対象者の笑顔を引き出す作業療法 ~エコクラフトで作るクリスマスツリー🎄~
もうすぐ12月、12月といえばクリスマスですね。
早くクリスマスイベントを楽しみたい作業療法学科です。
今回は、エコクラフトで作るクリスマスツリー🎄の作り方をご紹介します。
その前に。。。
なぜ、作業療法士が、創作活動を紹介するのか???について、お話しします。
作業療法の起源と作業???
作業療法の歴史は古く、諸説ありますが、ギリシャ時代にさかのぼります。
ヒポクラテス※1(BC460–337:ギリシャ)は患者の治療法として、作業を勧め、その人が回復する理由を自然の治癒力ととらえ、精神と身体の相互作用を重視したとされています。また、ガレノス※2(AD130–201:ギリシャ)は「仕事をするということは、自然の最も優れた医師であり、それは人間の幸福について不可欠なもの」と主張し、これは、作業療法の起源といわれています。
※1:ヒポクラテスは、紀元前5世紀にエーゲ海のコス島に生まれたギリシャの医師で、それまでの呪術的医療と異なり、健康・病気を自然の現象と考え、 科学に基づく医学の基礎を作ったことで「医学の祖」と称されています。
※2:ガレノスは、ローマ帝国時代のギリシャの医学者。臨床医としての経験と多くの解剖によって体系的な医学を確立し、古代における医学の集大成を成しえました。
創作活動がなぜ作業療法に効果的なのか???
創作活動とリハビリテーション、そのつながりがイメージしにくいかもしれませんが、作業療法では、創作活動で様々な作品を作ることをリハビリテーションに用いることがあります。
たとえばビーズアクセサリーは、作っている間、一定時間姿勢を保持する力、ビーズの色を変える場合はその組み合わせを間違えないようにする注意力、さらに手や指を動かすことで手と目の協調性※3といった、人が持つさまざまな心身機能の向上に役立ちます。そして、一定のリズムで同じ作業を繰り返すと作業に夢中になり、集中することで不安やストレスの軽減につながります。さらにビーズブレスレットを完成させた際には、達成感を得ることで自分に自信を持つことができます。また、出来上がった作品をプレゼントすることで、他者との関係性も良好なものとします。
その他にも、作成する創作活動によって、次のような効果が期待できます♪
皆さんも、創作活動をしているとき、気づいたら時間がたっていたといった没頭する没我(フロー)体験※4を感じたことありませんか?
作業療法で創作活動をすることは、
“ものづくり”を通して“心”も“からだ”も元気にするんです☝
※3:目と手の協調性は、特定のタスクを実行する為に目からの情報をもとに、行動実行のために手を使用する際に、スムーズな動きが可能なこと。つまり、自分の意志で手を目で見える場所に持って来られるようになることです。目と手の協調は、複雑な認知能力といえます。
※4:没我(フロー)体験は、没頭、夢中、熱中といった自我を忘れて物事に集中することをいいます。フロー体験は心理学者のM・チクセントミハイによって提唱され、著書『フロー体験 喜びの現象学』にまとめられました。
いまや「幸福」や「創造性」に関するポジティブ心理学の代表格ともいえる概念です。
この、フロー体験については、一言ではご説明できないほど、多くの効果が期待されていますので、別の機会にご案内しますねm(__)m
それではお待たせしました(^^♪
エコクラフトで自分だけのオリジナルクリスマスツリーの作り方を伝授します( `―´)ノ
いかがですか?
10分ほどで、簡単に作れるオリジナルのクリスマスツリー🎄
クラフトテープは100円均一のショップや手芸店で手軽に手に入ります。
今年は、自分の作ったクリスマスツリーを飾って、クリスマスのイベントを楽しみませんか???
また、12/18(土)は琉球リハビリテーション学院では、学生主催のオープンキャンパスがあります。
学院に来校していただき、実際に創作活動を体験(作成後はプレゼント♪)していただくこともできますので、ぜひ、学院にも遊びに来てください(^_-)-☆
奥が深い作業療法の魅力をお伝えします(⋈◍>◡<◍)。✧♡